❖コラムNo. 11
column
【 下痢を解消するには 】
みなさま、こんにちは!
石川県小松市日吉町にある『 小松おなかとおしりのクリニック広崎医院 』
副院長の広崎拓也です。
今回のコラムでは、”下痢を解消するには”についてお話させていただきます。
こんな方はいませんか?
・下痢で困っている(><)
・通勤通学時に限って急に下痢がでそうになって辛い(><)
・腹痛を伴う下痢がずっと続いている(><)
・一日に何回も便意を催してしまい、下痢をする(><)
・下痢に血が混ざっている(><)
・便秘みたいだけど、下痢状のものが少しずつ出る(><)
・市販のクスリや食事療法を色々試してみたけどよくならない(><)
・下痢ともに発熱がある(><)
そんなあなたに、 “下痢を解消する方法” をお伝えします!
最も大切なこと。それは、、、『 』
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トラブルの原因が何なのか
これは下痢に限らず、世の中の全てのことがらに共通して言えることですが、
まず『トラブルの原因が何であるのかを追求すること 』 が、最も大切です。
やみくもに改善策をとっても、あまり効果がありません。
下痢に当てはまれば、原因がわからずに治療をしても空振りに終わる可能性があります。
誰しも一度は下痢でお悩みになられたことがあると思います。下痢といっても症状や深刻さは様々です。
腸そのものの異常で起きているだろうと思いがちですが、必ずしもそうではありません。甲状腺ホルモン異常による腸蠕動亢進など、さまざまな原因があります。
場合によっては大腸がんで下痢が起きているかもしれません。
一過性で終わる下痢であれば大きな心配をする必要はありませんが、下痢が長期間続いている場合は、何らかの病気が隠れいる可能性があります。
心当たりのある方は、必ず医療機関で診察を受けるようにしましょう。
下痢の原因
下痢の原因は様々
下痢の原因は様々です。
①腸管蠕動運動の異常、②腸管内での炎症、③感染性腸炎、④薬剤による副作用、➄栄養不良状態あるいは低アルブミン血症、⑥消化不良を来しやすい状態、➆生活習慣の乱れや精神的ストレス などがあります。
そして最も気を付けなければならないもののひとつに大腸がんがあります。
「大腸がんって便秘になるんじゃないの?」と思われる方も多いでしょう。
でも実は、大腸がんが進行してくると、便秘を通り越して下痢になってくることがあります。腫瘍が大きくなっていくと、便の通り道が細くなることは想像できますでしょうか。
そうするとどうでしょう。これまでのようなちょうど良い硬さの太さの便はそこを通過できるでしょうか。
そうなんです。軟便や下痢など変形自在な硬さのものしか出にくくなってくるのです。
下痢状のものはでているが、実は便秘が隠れている『かくれ便秘』という状態ですね。
下痢を起こすということは、体に何らかの不調が現れていることを示すサインです。
必要に応じ、血液検査や大腸カメラ検査などでご自身のお身体の状態を詳細に確認する必要があります。
ご自身で判断することなく、長期間放置することは止めましょう。
繰り返しになりますが、しっかり原因を把握することが、トラブル改善の糸口となります。
仮に原因がわからなかったとしても、癌などの大きな病気を否定できることは心に安心をもたらし、それがきっかけで症状が気にならなくなることもあります。
大腸カメラ検査とは
大腸カメラとは、大腸の粘膜を柔軟性のある電子スコープを用いて直接観察する検査です。モニターテレビに映像を映し出し、疑わしいが部位があった際には、組織を採取して確定診断を行います。現在では、水侵法や、CO2送気、鎮静剤を用いた検査など、患者様の苦痛を軽減させる方法が確立されているため、大腸カメラ検査が苦手な方でも安心して検査を受けていただくことができます。
当院の大腸カメラ検査の特徴
①最新内視鏡システムを用いた大腸カメラ検査
②眠った状態で受けていただける大腸カメラ検査
③お腹の張りを抑えたCO2送気(二酸化炭素ガス)送気
④胃カメラ検査・大腸カメラ検査の同日実施
➄三次元内視鏡ナビゲーションシステム
⑥『水侵法』による苦痛を抑えた大腸内視鏡検査
➆日帰りポリープ切除
【詳しくはこちら】
下痢の改善・予防
薬物療法
下痢に関わるお薬は下痢止めだけではありません。
初診時には問診や診察内容からある程度予測を立てて、処方をします。
精査が必要と判断されれば必要な検査を行い、その結果に基づき治療方針を決定します。
必要に応じて下痢止めも処方しますが、感染性腸炎(いわゆる食あたりやノロウィルス感染など)の場合には下痢止めを使用せず、ウイルスや細菌を体外に排出させます。
その際には漢方薬である柴苓湯や五苓散・整腸剤などを用いて、ウイルスや細菌の体外への排出は維持しながらも水分は腸から吸収させ、症状の緩和を図ります。
患者様の症状や病態にあった適切な処方を心がけます。
水分補給と点滴
激しい下痢の場合には、脱水症状を引き起こす恐れがあります。そのため、電解質(塩分などのミネラルのこと)を多く含むスポーツドリンクによる水分補給を実施しましょう。
急な激しい下痢がある状態では、お腹が痛かったり下痢をしたりと、食事も十分には摂れないことがあるかと思います。
そんな時は、『水分・糖質・ミネラル』さえ摂れれば良い、と割り切ってください。
体に蓄えはあるわけですから、しばらくは『水分・糖質・ミネラル』だけで乗り切れます。
逆に言えば、『水分・糖質・ミネラル』が足りない状態は危険です。
脱水症状がある場合は必要に応じて、点滴による水分と栄養の補給を行います。
こちらが点滴不要と判断した場合でも、脱水や栄養不足等のご心配があればお気軽にご相談ください。
環境や生活習慣の改善
腸管は自律神経の影響を大きく受けまず。
できる限り精神的ストレスを溜めないことが重要です。
そのためにはそのストレス源となっているものをしっかりと認識し、それをうまく回避する環境整備を行うと良いでしょう。
ただし、これは一人では達成できないことも多く、周りの方に相談することも大切です。
自律神経を整えるには深呼吸をすることも良いでしょう。
運動や自然の中でのお散歩もおすすめです。他にも好きなことをしたり、楽しいと思えることをすると、ストレスホルモンレベルが下がり、幸福感やリラックス感につながるエンドルフィンが分泌されます。そういったことでも症状改善が期待できますので、行動して見ることをおすすめします!
一方で好きなようにゆっくりと過ごすのも良いでしょう。忙しくゆっくりできなければ、思い切って休みをとることも必要です。
ゆっくりとお風呂に入ったり、マッサージを受けたり、自然のある公園でぼーっとしたり、空を見上げたり、
意識的に気持ちを解放してみると良いでしょう。
食事については原因や状態によっても変える必要があり、ケースバイケースですね。
急性の下痢の際の食事方法についてはこちらの音声配信(Dr.TAKUYAの腸健康LIFE)でお話ししてますので、もしよろしければお聴きください!
下痢がひどい場合にも当てはまるでしょう。
最後に
今回のコラムでは、”下痢を解消する方法”についてお話いたしました。
当院では、引き続き皆さまにとって有益な情報を発信できたらと思います!
最後までお読みいただき誠にありがとうございました!
次回のコラムもお楽しみに・・・^^
✔この記事を書いたひと
✔広崎拓也 小松おなかとおしりのクリニック広崎医院 副院長
日本内科学会 認定内科医
日本肝臓学会 肝臓専門医
日本消化器内視鏡学会 消化器内視鏡専門医
日本消化器病学会 消化器病専門医